母である私 そして私自身 この作品は 母としての私と 一人の人間としての私 その境界をたどる旅です 中心にあるのは 2017年に生まれた双子の子どもたち 彼らを迎えた喜びは計り知れないものでしたが 共に過ごす時間が深まるにつれ 私自身の輪郭は少しずつ曖昧になり 存在の境目が溶けていくような感覚を覚えるようになりました なぜこの不安は 私にとって 境界の喪失という問いになったのか それは 母になる以前から 私は自分と他者のあいだにある距離を 強く意識して生きてきたからかもしれません 近さと隔たり その微妙な揺れに惹かれ 私は写真を撮るようになりました 答えを探すために 私は写真を手に取りました 子どもたちの姿や 日々のなかにある物たちに かすかな私の輪郭を重ねながら 心が動いた瞬間にだけ シャッターを切っています 双子を撮ることは 同時に 自分自身へと 視線を向ける行為でもありました 八年にわたるこの制作のなかで 失ったと思っていた自己は 消えてはいないのかもしれないと 感じるようになりました それは母としての私と溶け合い 形を変えながら 今も揺れ動いています この作品は まだ答えを見つけていません 母であることと 私自身であること そのあいだを行き来しながら 私は今も写真を通して その境界に立ち続けています"