8歳の息子が 森で拾った一本の角 それは私には 静かな儀式のように感じられました 雄鹿は毎年 闘いと欲望の記憶を残した角を 静かに落とします 息子は ニューロダイバーシティという 複雑な森を生きています その感受性は 形ではなく 感覚として 私自身から受け継がれているのかもしれません 生きるための戦いに使われていた自然の道具 それに触れたとき 彼の内に眠っていた何かが そっと目を覚ましたように思えました 彼はやがて 社会という「もう一つの森」を歩いていきます この角は 私には 自然が授けてくれたお守りのように感じられる 違いは強さへ 戸惑いは勇気へ 彼は 彼自身の角を携えて生きていく